ケントのブログ(ふわふわ)

技術メモ、アイドル、演劇、美術など分からないなりに

天龍源一郎選手引退興行

行ってきました。プロレスが好きになったのは今年から。生で観るのは4回目のにわかですが、にわかだから遠慮しましたって言ってたらいつまでも何も見ないままになってしまうので見てきました。

新日本プロレスが入り口でその他団体をみるほどまだ分かっていません。なのでメイン含む11試合とも楽しめました。5時間もの興行だったのにもかかわらず最初から最後まで集中して観れました。

長州力や藤原組長などバラエティ番組とかでの姿を知らないような選手など含め、いろいろな団体、フリーな選手を一度に観れたオールスター戦。まだまだ素人目な僕には請託で消化不良を起こすほど。

多くの初見の選手がいて興味をたくさん抱きましたが、特に印象的な選手をメモしておきたいと思います。

菊タロー:初戦の一番はじめを笑いで解していた。プロレスファンでなくてもわかりやすい笑いで、こういう選手は必要とされ続けるだろうな。

里村明衣子:男みたいな重い攻撃をしていた。武道家のような雰囲気

獣神サンダーライガー:僕は戦う姿をほとんど知らない。新日ファン以外も多い会場でものすごい歓声、選手からも尊敬を集めていてすごい選手なんだなと肌で感じた。

TARU:ヒールですごく存在感があった。歓声もあり知名度もあるようだった。どんな活躍してるのか気になる。

葛西純:スマートで伸び伸びと自分のプロレスをやってるような印象を受けた。今回初めてみた選手の中で一番通常興行を見てみたいと思った選手。トップロープからゴーグルかけて敬礼して飛ぶ技の掛け声をみんな知ってた。知名度選手のよう。というか僕が無知というだけですね。僕も次はやりたい。

鈴木みのる:一度相手の腰の位置にタックルをするように走り込みに行ったと思ったら後ろに回ってとっつかむ。その俊敏な動きが格闘ゲームのようでびっくりした。力の一部しか発揮していないようだった。いつもの試合も見てみたい選手。

藤原組長:おじいちゃんレスラーという感じで丁寧に扱われていたが、試合を決めた時の俊敏なカウンターに驚いた。一つ前で攻撃を受けて、もう一度受けてしまうか?と思うところかわして試合を決めてしまった。見事で目がさめるようだった。

関本大介岡林裕二:大日本の2選手。体のボリュームが新日とはまた違ってすごい。そのために試合の迫力がすぅごかった!デスマッチとかやってるんだっけ?やってないんだったら見てみたいかも。諏訪魔藤田和之はライバル?客から大日本コールを受け無視されてたりイマイチ関係性がわからなかったがなんだった?結局無視された状態で試合が決まった。

メインイベント 天龍源一郎vs.オカダ・カズチカ

天龍さんの試合ははじめて。僕のイメージはバラエティ出演とももクロの映画「幕が上がる」で橋爪ユッコの父親役という印象。

メインイベントを迎えると会場は万雷の拍手、天龍コール。皆、天龍の昇竜を見に来たのだ。

プロレス廃業を選んだだけあって、さすがに動きは老体レスラー。ただね威圧感ね。オーラは新日本プロレスIWGPチャンピオンを食ったような迫力がある。まさに龍と虎といったところか。
スピードは天龍にあわいつものオカダのようには進まない。まあそういう試合ですものね。オカダを挑発したレインメーカーポーズや、天龍チョップ、サッカーボールキック。手が滑ったのかパワーボム中に投げっぱなしてオカダをぐしゃっと落としたりと。出し惜しみない。
ドロップキックを何度も浴びせるオカダ。グーパンチやチョップでオカダを押し返す。
その末最後は3カウントを天龍はされてしまった。
もっと見たかった。見せて欲しかった。なんだかあっけない幕切れだった。(にわか参加のくせに)思わず目がウルりとしました。
だけどここまでだから廃業を決意したんだなあと。さっきまでそんなことを忘れて熱狂していたのに、みんな思いだしたかのように二人を、特に天龍源一郎を観客はあたたかな拍手で見送りました。

ここに天龍革命終焉。

多くのセコンド陣が天龍に駆け寄って身体を心配する。
そこをオカダがかき分けた。無言で深く長い礼。
生意気言っていたが、最後は昭和のプロレスに敬意を表しそのまま去っていった。
切腹ではないが、オカダは見事な介錯をしてのけた。
立ち去る背中は龍の魂が乗り移ったのか、心なしか大きく頼もしいようにも見えた。

会場の雰囲気は、引退を惜しみつつもあたたかい雰囲気。
セレモニーに入ろうとした時「負けたー」と天龍が叫んだ。
言った本人も聞いてた観客もなにかすがすがしくその声を聞いてたんじゃないかと思う。

天龍最後の団体は、娘を代表とした親子二人三脚。代表がリングに登り、天龍が娘に挨拶をと促す。父娘の家族愛も垣間見得るいいセレモニーでした。
最後は総立ちで10カウント。

この経験自分の血にくになっているのかわかりません。吸収しきれていないような。だけど、確実にあの場にいれたことは後々宝になっているんじゃないかなと思います。

その他

初の升席。クッション持ってたけどしり痛い。足組み替えるスペースもない。荷物抱えて座った。4人グループだったらもう少し楽かもしれないけど、完全一人はきついw

写真

のぼり

充実のパンフ。永久保存の記念品

オカダ入場

天龍入場。大歓声

リングイン

にらみ合う

ドリーファンク&スタンハンセン

記念撮影

10カウント

革命終焉

感想

パンフレットのインタビューによれば引退後"も"人々に元気になってもらえるような活動をしていきたいとのこと。
「プロレスを見て元気になってもらいたい」ってことですよね。
長いプロレス人生でそれを全うし、その後もそれを続けていく。
自分が何かしたことでひとが元気になるってすごく嬉しいしやりがいありますよね。いろいろと意欲的に挑戦してきたのも、自己成長、自己実現もあったかもしれないけども、そういう人々の目を意識したものだったんでしょう。

プロレスラーしかり、スポーツ選手、俳優、芸人、アーティスト、アイドル、お調子者の友達。なんでもそうだけどひとを元気にしたいなってもらいたいって凄く重要だし素敵だし、平和だし愛だなって思います。
だから僕は応援したいし観ていたいし、尊敬します。元気もらってるばかりじゃなくて僕もあげる方に回らなきゃなとも思いつつ。

プロレス廃業ってのは当然身体的な限界が大きな要因でしょう。それなのに選んだ対戦相手は20代の新日本プロレスの現役チャンピオン。プロレス復興の牽引役と言われるオカダカズチカ。
これまでの天龍革命を伝聞でしかしらない人間ですが、最後の試合にこの選択。これだけで天龍革命の一端を見たなと感じました。男ですよね。かっこいいですよ。脂ののった若いチャンピオンと老体で最後に戦うんですから。で、試合後には「負けたー!」ですもん。

いくつになっても”挑戦”すること。学びました。

僕は一見さんですが、背中から教わりました。凄くかっこよかったです。
あの場にいれてよかったです。

お疲れ様でした。