ケントのブログ(ふわふわ)

技術メモ、アイドル、演劇、美術など分からないなりに

アイドル現場の応援スタイル(前篇 要素)

今回はアイドルのライブ会場(通称 現場)でどんな風に応援されているか知ってもらうために、応援スタイルにどんなものがあるのか分類して解説してみたいと思います。すべての現場を網羅している訳じゃないのでこんなのもあるよと教えてくだされば大変ありがたいです。

  • 要素
  • スタイル
  • アイテム
    • 三種の神器
      • ペンライト
      • タオル
      • Tシャツ
    • 全身仮装
    • 自作Tシャツ
    • メッセージボード/メッセージうちわ

要素

応援のスタイルにはいくつかのタイプに分けることができます。それぞれのスタイルにはいくつかの要素があります。その要素を複数組み合わせて、度合いもひとによって大小違った状態応援しています。スタイルは厳密に分類出来るものではありませんが、要素は比較的分類しやすいので分けて紹介してみたいと思います。

ペンライト/サイリウム

電池式の光る棒をペンライト、化学反応を起こして発光する使い捨てライトをケミカルライトやサイリウムサイリューム)と言います。推し(イチオシ)メン(メンバー)がいる場合は、そのメンバーカラーのものを使います。ユニットカラーやグループカラーがある場合はそのカラーのものを選びます。

MIX PENLa - 雷 BASIC ホワイト

MIX PENLa - 雷 BASIC ホワイト

以前はペンライトもサイリウムも単色発光のものしかありませんでしたが、ペンライトに限っては多色のボタン切り替え式のペンライトが主流になっています。1本で色んなグループに対応できるので経済的です。

経済的な理由で多色ペンライトが普及していて会場はペンライトだらけでも、「キレイなサイリウム〜!」と言ったりするので互いに混同して使われています。

誕生日が近いライブや誕生日イベント(聖誕イベント)では、みんなでその日の主役のカラーをかかげて一色に埋めてお祝いしたりします。多くはある楽曲の間だけ揃える場合が多く、聖誕祭実行委員というファン主導のグループが運営に掛けあってメンバーに内緒でサイリウムをファン全員に配ったり、実施する場合があったり、会場の雰囲気でペンライトの色を切り替える場合もあります。この文化はハロプロタンポポ(二期)が惜しまれつつ活動を終えるときにタンポポの黄色に揃えた出来事から始まっているそうです。当時としてはペンライト、サイリウム文化も今ほどではなかったので奇跡的な景色だったそうで、メンバーも大きく感動していたそうです。

ヲタ芸

アイドル現場でのファンの応援スタイルと言えばヲタ芸という認識の人が多いと思います。しかし実際は一部の一部です。いわゆる地下現場(地下アイドルのライブ会場)でも激しめの現場くらいじゃないでしょうか。僕はそこには行かないので見たことありません。本編では使わないのに開演前に何故か練習しているやつを見かけたくらい。そのくらい見かけないものです。 地下現場は比較的ファンコミュニティが小さいところでのものなので、新しい物が産まれて広がりやすい環境です。なので今でも新しいのが産まれては現場は進化しているみたいです。ステージ上のメンバーよりも見応えがあって目立ってしまうこともありますので、賛否あります。


【ヲタ芸】技連 技20連発

通常(名前無し)

一般的なペンライトの使い方です。非ヲタ芸で特別な名前がないので通常としています。 楽曲のリズムにあわせて振るのが主です。ハイテンポ、バラードなど楽曲にあわせて、4分音符ごとに振ったり全音符ごとに振ったりします。振りコピするにしてもいちいちペンライトを置かないので持ったまま振りコピすることが多いです。

コール

協調性のある日本人的な応援方法です。みんなで楽曲のタイミングにあわせて同じ言葉で合いの手を入れます。口々に応援の言葉を言ってもいいですが、大きな音が流れている中ではなかなか伝わらないのでよく使われる応援方法です。

アイドルの現場で共通してよく使われる調子のものもありますし、アイドルグループごとによく使われるものもあります。その楽曲でしか使われないものもあります。固有のものは独自のものもありますが、一般的なコールのセリフをアレンジしたものもよく使われます。

ヲタ芸と同じ理由で地下現場に行くほどオリジナルのコールが考えられています。初見ではなかなか乗りきれませんが、その参入障壁を超えて自分も使えるようになるとより楽しめます。リズムは単純なものが多いので勘が良ければ2番で自分のものにすることもできます。セリフが長く複雑なものの場合は音に消されて聞こえづらくて最後まで分からないこともままあります。

地下へ行くほど色んなファンを兼任していることが多く、どこでもよく使われるコールがあります。mix(ミックス)やPPPH(ピーピーピーエイチ)などなど。覚えておくとどこでも使えるので便利です。初見の曲でもここにイケる!というのが分かるので、新曲だとしてもすでに入れ込まれる場合が多いです。

このイケる!って感覚がなんで働くのかが自分でもわかりません。ここだというタイミングで言い始めて歌詞が始まる前にうまく収まるんですよね。きっと楽曲製作者も意識して作っていると思うんですが、初見でもイケる!と思わせる仕込みがあるんでしょうか?コード進行的にそういうのがあるのかな。だれか音楽が詳しいひとに教えていただきたい。

コールを覚えていないとライブに参加している気になれないのか、Youtubeでファンが上げたコール動画で予習してからライブに参加している人もいます。 ここからは個人的見解ですが、ペンライトを振るにしてもコールするのにしても、それは楽しくなった心の高まりの結果発するものなので、予習してまで参加するものじゃないと思っています。現場にいれば楽しんでるうちに自然に覚えられるし、言葉が長いやつは間違えながら適当に言ってます。それでいいと思ってます。コール動画があると、公式のような扱いになって、コールが変化して育っていくこともなくなるのであまり好きではない文化です。

振りコピ

「ペンライト振るよりも、コール入れるよりも踊りたい!」→「けど何踊る?」→「メンバーが踊ってる振りを踊る!」という流れになっているか分かりませんが、メンバーと一緒の振付で踊ること。踊ることも楽しさの発意です!振りをコピーの略で振りコピです。 メンバーのダンスがはじめから真似してもらうために設計されている場合もあります。

メンバーのパフォーマンスそっちのけで最初から最後まで完璧に踊るひともいれば、サビだけとか気に入った真似したい部分だけ真似して踊るというひともいて、ハードルが低いので後者の人が多いです。珍しく前者が多いのがチームしゃちほこの現場で、ペンライトすらはじめから持たず開演前から踊る気まんまんで待機しているひとが多いです。運営は踊らせることを意識して楽曲作りから取り組んでいるとコメントしています。それにハロプロの現場も振りコピが多い印象です。

振りコピはファンが客席で踊るので場所が狭いと迷惑をかけてしまいます。座席指定でもパイプイスの場合は足は動かさずコンパクトに手を動かして踊ります。ホールコンサートですと座席の足元に余裕があるので踊りやすい方です。指定座席のないオールスタンディング(通称 オルスタ)の場合は自由に踊れる振りコピ勢にはいい会場です。前方は人が密集するので、踊る気まんまんの人は動きやすいようにはじめから後方を陣取る場合が多いです。踊り慣れている人は十分これまで近くで観てきているので、必死に前方をとることを考えないのでできる方法です。踊って発散もライブの目的だというひともいますからね。

リズム的にコールとかを入れづらくてすることない場合に振りコピを選択することがあります。

その他

ピンチケっぽくなっちゃうけど、代表的とは言えないけど見かける現象なので簡単に紹介。

推しジャン

推しメンの見どころで自分がジャンプして自分もアピール。ペンライトが高くあがるようにすることが多い。

元々はモーニング娘。からの文化で、メンバーが多いのでパードが少ないメンバーのファンがここぞという時に「君のファンここにいるぞー!」とアピールするためのものでした。ジャンプされることは周りのファンには迷惑だったが、状況を知っていたので黙認され、次第に文化として認知されていた。 今はひたすらアピールの意味になっていて、飛びすぎるとマサイになります。

マサイ

マサイ族の戦士は高くジャンプ出来るほどモテるんだとか、ハイスペックだと村内から尊敬されるだとかという所から命名。連続ジャンプ、連続推しジャンのことを言い、はっきり言って迷惑行為。禁止している現場も多い。 メンバー自らが「他に迷惑だからやめてくれ」と言うこともあり、迷惑行為との認識がある。目立つからといってマサイをしてもそこにメンバーからの視線は行きません。あえて見ないようにしているように見えます。自分よがりで自己満足感が高い行為です。 他に迷惑がかかる行為ではあるが、バンドライブであるモッシュやダイブの様にライブに華を添えている感じがあるのも否めません。DVD映えするから運営は止めないのか? マサイしているのは見た目的に気を使えるタイプではないひとが多い。普通のファンは注意しづらいです。

ペンラくるくる(名前不明)

両手を頭の上に出して、ペンライトを糸巻きの様にくるくる回す行為。光っているペンライトが高速で動くのでメンバーの目を引きたいのかなと想像しています。

エーイング/オーイング

メンバーのトークに「えーー!」とか「おーー!」とか、ファンが一体となってリアクションを取ること。オーイングは「おーー↑↑」と語尾を高くして楽曲の中でファンがコールに使われることもあります。

ハロプロの現場でエーイングが多い印象。僕個人としては好きではありません。メンバーがセリフを噛むなど失敗した時のエーイングが好きではないのです。 ファンは一体感を持って参加しているだけの軽い気持ちでいるかもしれないですが、受ける方の気持ちを考えるとそこに批判の意味が含まれていると感じてしまいます。少し失敗したくらいで客席全体から「えーーーー!」と批判の声を浴びせられるのは、いくらファンの声とは言えファンとしての反応とは言えないのではないかと。 ニコニコして平気な顔をしている場合が多いですが、本当に戸惑っている表情をしている時もありました。喜々としてひとの失敗の上げ足をとるようなことは子供じみているなと思います。

もちろん次が最後の楽曲だと告げた時のエーイングは良いと思ってますよ。ちゃんと頭を使って適材適所でいきましょう!

思ったより長く書いてしまったので続きは次回!

「えーーーーー!」

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