ケントのブログ(ふわふわ)

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ざっくり仏像解説 仏像ってなんであるの?

短くざっくり、お坊さんではないけども仏像鑑賞を趣味(お寺検定*1仏像3級取得(現状最高級))としている僕が魅力を簡単にお伝えしますなシリーズ。

kentono.hatenablog.com

本題。

なんで仏像ってあるんでしょうか。

仏像に限らず、理由は日本国内外の宗教関連の品にも共通した理由があります。

昔の人たちの多くは文字を読めませんでした。本も皆に行き渡るものではありませんでした。

そんな時代なので仏教を布教するのは、もっぱらお坊さんによる口伝。

とは言ってもいくら口で仏さんの姿について説明してもイメージできなかったんでしょう。それを伝えるために仏像がありました。

仏像は見た目で救い主である仏の姿や行為を知らしめることができます。ひとたび仏像を見れば世の中を見渡す顔を沢山持っていたり、人々を救う手がたくさんあったりと仏さんという存在は「自分たちをこんな形で救ってくれるんだなあ」と見て理解することができたのでしょう。

仏さんは人のようで人にない特徴がいくつもあります。なので親しみを感じつつも、人とは違う尊さも感じました。世の中にはないカラフルな色合いや金ピカな体の色も、この世とは違う存在だというのを印象づけたでしょう。

お金持ちの人は、お金を投入してお寺や仏像を作ったり保護したりすることで自身が救われると考えられていました。藤原氏による平等院鳳凰堂なんかは最たるもの。そのお陰で、そうやって作られた豪華な仏さんを見てお金持ちでない人たちも極楽浄土を夢見ることができたのです。

海外の宗教的な作品らも同じ理由で存在します。信者が口伝ではイメージできない重要なシーンを絵で伝えたのです。より現実的に印象づけるためにそこに存在するかのように描く(写実的)ことが求められました。なので西洋絵画は日本絵画にくらべて、緻密に描く技術が発展していきました。

仏像によっては、背中に背負った光背や、足元にある台座、置かれた部屋全体で仏さんの世界が表現されていたりします。仏像だけじゃなく、その空間全体で救いの世界観をイメージして楽しんでみてください。そうやって苦しみから逃れようとしていた昔の人達を想像することもできるでしょう。

仏像のひみつ

仏像のひみつ

*1:今調べたら僕が受けた2014年以来開催されていないようですw;