コミケｘ叶姉妹ｘオタク論 - ケントのブログ(ふわふわ)

僕はコミケが好きだ。

とはいってもコスプレをするわけでも、買い物をするわけではない。もちろん琴線に触れるモノがあれば買う気はあるのだが滅多にないために、人間観察したり、流行りを確認したり、なにより場の空気を吸いにいっています。(ロケット打ち上げレポートの本とか、コンビニ商品飲みのススメみたいな本とか、うどんの本とかを買ったことある。)

ちょっと言いかえます。コミケの空気が好きだ。

kai-you.net

僕が感じたコミケの良い空気感を叶姉妹も感じてらっしゃる。

折りたたみの長テーブルにちょっと飾り付けして商品を置いただけのブースが会場を埋め尽くす。誘導している人たちは有志のボランティアスタッフ*1。買い求める*2参加者もそれを分かっているので協力的*3。変な人も変な格好の人*4も玉石混交。エロい本を書いてる人から自分たちでゲーム作っちゃう人までなんでもござれ。なにより場に行けば感じるのは凄くポジティブな空気に満たされていること。みんなが楽しそうなんです。

ちょっと裏事情を聞いてみると用意した同人誌を売り切っても多くは印刷代などに消えてトントンにしかならないそうだ。お金にならないのになんでやるのかといったらそれは単純に楽しいから。同じものが好きな仲間と一緒にブースを出して、作ったものを色んな人に手にしてもらう。会場を見渡せば同じ心境の人だらけ。そういう人たちだけの空間ってのは居心地がいいでしょう。何をするかもしないかも自分ら次第。変なものだと批判されず、むしろ「ナイス発想！ｗ」と互いにリスペクトし合い認めあえる。みんなが同士なんです。

実際売る人とと買う人たちでコミュニケーションとってたりするのを目にします。

買「お！こんなこと思いついちゃうんですね！おもしろい！」
売「ありがとうございます！僕結構そういうことやっちゃうんですよねｗ」
買「へぇ～。あ！こっちではこんなことやっちゃってるんですねｗ最高！ｗもう両方ください！」
売「ありがとうございます！これ実はね…」

今作った創作の会話ではあるんですが、買う時にこんなやりとりを結構見かけます。買う人は売り手の創作や熱意に対してのリスペクトやねぎらいの心があるんですよね～。売る方もそりゃあ嬉しいでしょうから、テンションが高めに対応しています。横で耳にした僕はほほえましく聞いてます。

好きなことを好きなだけしているって幸せですよね。お金そっちのけでやっちゃうなんてポジティブすぎる。それだけ好きってことですよね。それが許される場所がコミケ。なので僕はコミケという空間が好きなんです。

オタク

姉妹さんは「オタク」にも言及してらっしゃる。同じ記事からです。

もしくは、勝手な感想ですが「なぜ（オタクとそうじゃない人を）分けるの？」とも思っていて。そういった意味では、世の中の方の勝手につくっているイメージ、偏見があるのではないかと。

私たちは、自分のしたいと思うことを素直にしている。今に限らず、それはずっとです。そして、したいと思った時には、何が何でもベストな形・状況でいく。それが自分たちにとって楽しいことなんです。

もともとオタクって言葉は偏見が伴った言葉ですよね。ですが昔より今はだいぶポジティブな印象です。ネットの発達とか色んな理由があると思うんですが、世の中が「好きなことをする」ということに抵抗がなくなって、好きなことに没入するひとが増えたからじゃないかと思います。いまやマジョリティ。「好きなことを我慢する」のが大人の振る舞いとして正しかったのが、時代は変わってきたんでしょう。そしてそう言う人が増えるに従って、その気持ちを受けとめるコミケの規模も拡大していった。

見た目が普通でも自分をオタクと自称する人は少なくありません。普通にそこらへんに隠れオタク *5はいます。オタクという言葉のネガティブイメージで自虐して自笑している人もいますし、好きなことができていることで開き直ってる場合もあります。隠すことでもなくなりました((理解無い人がいる場合はやっぱり隠す場合が多い)。

僕はオタクだと揶揄して笑っているひとよりも、自虐しながらもオタクしている人の方が人生幸せなんじゃないかと思います。

気にしてるのは揶揄している側。もはやオタクの方がオープンです。そんな言葉、とうの昔に気にしてません。

人の目を気にしないマイウェイを走る叶姉妹とコミケ/オタクというのは以外にも親和性が高かったんですね。意外にも(←失礼)偏見がなかったのもよかった。

叶姉妹が初めて参加する時はよくわからない参戦だとオタク界隈をざわつかせていましたが、実際には彼女らはコミケの良い空気感を酌み取っていた。

そしてコミケ/オタクに受け入れられた。