ケントのブログ(ふわふわ)

技術メモ、アイドル、演劇、美術など分からないなりに

南部鉄器急須が僕にはあわない

日本茶マイブームで茶葉を買いすぎて、職場でも頑張って飲もうとしまわれてた南部鉄器急須をひっぱりだして持ってきました。

1か月間毎日使ってましたが使いづらい部分が沢山見えてきました。

ありそうな勘違い 鉄分が取れる

手にした後に知ったことですが、実は南部鉄器の急須では鉄分を摂取できません。理由は内側に琺瑯加工が施されているからで、鉄分は溶け出ようもありません。

でも確かに「鉄分が取れる」と聞きました。僕も聞いたことあります。急須でなく、南部鉄器の"鉄瓶"ならば摂取できます。お湯を沸かしたりするやかん的なやつです。あちらは内側に琺瑯加工がされていないので鉄分をちゃんと摂取できるのです。

いいところ 使い込むほど味が出る

南部鉄器は鉄なので錆びやすいです。ですがそれこそ味で、丁寧に使っていくほど錆が表面にうっすら白く出てきてそれが見た目の味になるものらしいです。新品が棚に並んでる姿はみることありますが、きれいに錆びた味のある南部鉄器を見たことはないので、それを知った時は新しい世界を知って胸が高鳴りました。

急須において内側は琺瑯加工されていますが、外側はもろ出しの鉄。適当につかっているとすぐ錆びてしまいます。あわててそれをごしごし取ってしまいたくなりますが、実は取らないのが正解らしいです。とはいえあきらかにボロボロとした錆が出るのも格好悪いので、急須を使い終わって洗った後に、沸騰した湯を入れて出して熱で水分を飛ばすようにしています。少々手間はかかりますが、それでうっすら全体に錆つくのを楽しもうというのが僕の計画でした。

問題 茶漉し

南部鉄器の急須はほとんどが、茶漉しを取り外しできる金属製のカゴ型だと思います。僕はそのタイプでした。

茶漉しが浅い

付いていたカゴ型茶漉しは底が浅かったです。浅いと茶葉が全部湯に浸らないんですよね。2,3杯分淹れる場合は問題なく浸るんですが、少ない湯量の時は茶葉の底の部分しか浸らないので、ムラになり不満でした。

深い茶漉しを購入

ならばと言うことで底が深い茶漉しを購入しました。購入にあたって蓋の内径サイズを調べて探したんですが、茶漉しの中では最小レベルのサイズなようで合羽橋道具街へ買いに行っても見つけられませんでした。結局ネットで購入しました。南部鉄器急須は、特に僕が持っている急須の場合は特殊なレベルに小さいものだったようです。

で、深い茶漉しを買ったには買ったんですが今度は深すぎて底に当たる・・・。タスキに長し。金属製なのでひんまげれば使えるだろうとギュウギュウ押して収まるように曲げましたが、きれいに収まっている訳ではなく、使ってると弾性力で蓋を押し上げてきます。程よいサイズのってないんでしょうか・・・。

そもそも口が狭い

そもそも急須の蓋部分の口が狭い所から使い勝手の悪さを感じます。いい深さの茶漉しが見つからないのもそうですが、口が狭いということで茶葉がギュウギュウ詰めに収まることになります。元から付いてた浅い茶漉しだとなおさらです。

紅茶と違い緑茶は茶葉をジャンピングさせなくてもいいみたいですが、茶葉が広がるスペースがないのはよくないです。

そして、ギュウギュウに茶葉を茶漉しにいれているので網目に茶葉の鋭い部分がささります。そのあと湯を吸って茶葉は膨らむので、茶殻を捨てて洗う時に刺さったままの茶葉たちを取るのが大変です。悪いことばかり。

茶漉しと口

カゴ型の茶漉し、急須の内側にメッシュシート状のを備え付ける形の茶漉し、急須を焼く前にすでに急須本体と同じ素材で茶漉しを備え付けているタイプの茶漉し(一般的ではない気がしますがセラメッシュ(=セラミック+メッシュ?)とか言ったりするみたい。)などあります。後付けだと金属製の網が多いですが、ポリ系のものがあったりします。

金属製茶漉しは湯に金属味が抽出液に移るため良くないと言われ、セラメッシュが一般的に王道とされているようで、セラメッシュタイプの急須を持ちあげて「これぞ本物の急須」と言う人もいるみたいです。

個人的には飲み比べしてみれば違いが分かるのかもしれませんが、今のところ気になっていませんで金属味が移ることに抵抗はありません。それよりも毎日お茶を淹れるのでカゴ型とかで茶殻を簡単に捨てられるのは手間を考えると楽です。

いいカゴ型のんないもんかな~

注ぎ口

この製品の設計ミスなのかなんなのか、湯呑みに注ぐ時湯が凄く垂れます。垂れないように勢いよく出したり角度を付けたりして注ぐんですが、今度は蓋の方から湯が飛び出てきます。

注ぎ口に口を付けてみる

なので注ぎ口にとんがりが出るように延長の口を付けてみました。それはそれで問題が。接合部分に湯が入りこんでくるんですよね。南部鉄器なので錆が心配。なので使い終わるたびに取り外ししなくてはなりません。

きっとしばらく使っていると延長した口の方にも茶渋の色が目立ってくるでしょう。そもそも付けた姿もあまり格好良くないのでこの解決手段には不満が残っています。

まとめ

僕が買った製品固有の問題もあるかもしれません。なので南部鉄器全てがそうだとは言っていませんのでご注意ください。僕が使っている南部鉄器の急須に関しては使いづらい所だらけでした。

錆を気にしたりと扱いが難しいとは言え、使い込むほど味が出るのは僕としては楽しめる良いポイント。なので錆はマイナスではなく僕にとってはプラスです。それに加え、陶器と違ってコツンとぶつけても割れないのも利点だと思います。

蓋の口が小さいのはどの南部鉄器急須でも同じではないでしょうか。口が大きく開いたものは見た記憶がありません。それを起点にいい茶漉しが無い問題へ。これらに関しては今回、南部鉄器急須の使用を断念するほどの大きな問題でした。

好みの違いはあると思います。ですが、今回の僕が持っている南部鉄器急須については僕にマッチしませんでした。

これを踏まえて理想の急須を求めてみたいと思います。

砺波商店 南部鉄瓶 平形アラレIH対応(黒) 1.5L 99-11

砺波商店 南部鉄瓶 平形アラレIH対応(黒) 1.5L 99-11