ケントのブログ(ふわふわ)

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スクラップ・アンド・ビルドを読んだ。芸術性とは?

芥川賞受賞前に火花を読んでて、又吉さんとW受賞者の羽田さんのも読んでみようかとKindleで購入しました。

気になるのはどういう基準で選ばれるのか。

芥川賞は純文学の賞で、直木賞は大衆文学の賞ということらしい。純文学は芸術性、大衆文学は娯楽性に重きがあるらしい。

ということは火花、スクラップ・アンド・ビルドは芸術性が高い文ということらしいです。芸術的な文章…表現が独特だったり的確だったりするってことかな。

選考するのにはどこをみているんだろう。ミクロに文をみて芸術的だと判断しているか、マクロに芸術性が現れていると判断されているのか。目の肥えた玄人には分かるもんなんだろうか。いや、素人にももしかしたら分かるのかな。

小説って自分のレベルに合って読みやすいかどうか、話が面白いかどうか、趣味にあっているかどうか、新しく知る知識があるかどうか。これらがよい小説になるための要素なのかなと思います。

あまり小説は読む方ではないので、基準が分かるようになるにはこれから沢山読む必要がありますね。その時には、芸術的かどうかを意識しながら読もうと思います。

「赤いリンゴ」を「真紅のビロードのような林檎」って表現するのって芸術的?違う?w

内容について

老人介護に疲れた家族を題材としています。自殺幇助とならないように祖父を望む死に向かわせようとする主人公の話。

あんまり読んでて気持ちのいい話ではなかった。こういう話を生み出すには変人でないといけないのかもしれない。 性犯罪者の家に特殊なビデオがあることが報道されたとき、これらが本人に影響したのではと問題視されたりするが、同じようにこういう話を作る人は大丈夫なのかと心配してしまう。生み出すにはある程度狂気を内に持つ必要があるだろうが、そういうことと紙一重なことなのかもしれない。

祖父を死なせる行動を行う主人公健斗の思考が、自分の思考として埋め込まれるんじゃないかと恐怖を感じた。こういうことに嫌悪感を持つ自分は正常なのか、偽善者なのかと自問自答させられました。 こう考えさせることが出来ることが優れた文学ということなのかもしれないですね。

追伸)そうじゃないかもしれない。

おすすめ度:★★☆☆☆(まあまあ良かったんじゃないですか。)